それは私が識名のケーキ屋さんに向かう途中のことでした。その人は緑色の髪の毛をしていて、スーツケースを引きずっていました。
「宝くじ売り場はどこですか?」
2回聞き返してわかったセリフはそれでした。そこは繁多川・石田文英堂の近く。ここら辺に宝くじ売り場はあったかな…。私が知っている最寄りの宝くじ売り場は安里のリウボウのところ。それを伝えると、
「宝くじの換金がしたいんだ」
換金。それについては全然知らない。知らないから知っていることを繰り返し言う私。とにかく宝くじ売り場は安里のモノレールの駅のそばにあるから。どちらからですか?聞くと、京都からだといいます。県外の人にここから安里のリウボウを説明する自信がない…。そうだ、スマホだ。スマホは持っていますか、と聞くとあると言います。安里は安心の安に里ですよ!なぜかだんだん必死になる私。すると、ここにその地名を打ってくれと頼んでくるので、入力。それで別れました。
その後、私がケーキを持って同じ道を帰っていくと、緑の人は繁多川・糸満屋のあたりで識名方面に向かって歩いているではありませんか!逆!
「大丈夫ですか?」と聞くと
「サポートセンターに電話しなくちゃ」
そう言って坂を上っていきました。
こんな寒い日に、京都から宝くじ売り場を探して彷徨うおじさん…。
無事、目的地に辿り着けたでしょうか。
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