この猫の後ろの木の絵は、壁に最初に描いた絵です。この木の絵を見ると、最初は隅っこにこっそり描いていたことを思い出します。
家の壁一面に絵が描かれているので、声をかけられることも増えました。先日、古いテレビを業者さんに回収してもらった時のこと。
その日、回収屋さんは２時から５時の間に来る約束でした。その前にご飯を食べに外へ出たのですが、その間、知らない番号から３回も着信があることに気づきました。何かな？と思っていたら、４回目の電話が。出ると、回収屋さんでした。「今、近くにいるんですが、どうですか？」時刻は１時。２時から５時の間じゃなかったですか、と聞くと、「近くにいるので」とオウムのように繰り返します。「今は外にいるので、２時以降にお願いします。」私は言いました。すると、「じゃあ、行く時にまた連絡します。」それで、一幕が終了しました。
二幕目。「今から行きます。」という電話の１時間後、住所を聞き間違えていたのか、迷っている様子の回収屋から再び電話。おいおい、いい加減にしろと言いたくなってきた頃、回収屋到着。
その回収屋さんは、異様に筋肉のついた若者でした。「ボディビルダーですか？」思わず尋ねたほどでした。
「素敵なお家ですね！描いたんですか？」
そんな素直なことを言う筋肉。とりあえずいいやつなんだろうな…。無邪気さに触れて、たくさんかけてきた電話も仕方なしと思えてきました。
そして「回収にあたって、会社から確認があります。」と言うと、その筋肉は自分の会社に電話かけました。すると、電話口で大声で怒鳴られる筋肉。「かけてくんな！！！！自分で確認しろ！！！」
筋肉、悪い奴じゃないみたいだけど、多分、会社にもお客さんにも、しょっちゅう叱られているはず…。でも意外とタフそうだから、今日もきっと元気にやっているのではないかと思います。（しほ）
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